第1回製剤技術伝承講習会: 2007/3/6-5/31

2007-03-06 10:002007-05-31 16:00 ical Google outlook

「製剤の達人による製剤技術の伝承」

社団法人日本薬剤学会会長 橋田 充

製剤技術伝承委員会委員長 中村 康彦

すでに「薬剤学」(Vol. 67 No. 1)や日本薬剤学会ホームページでご案内致しておりますが、本年3月から5月にかけて下記のプログラムのような固形製剤に関する講習会を企画しました。東京会場、大阪会場でそれぞれ6日間、12コマの講演を準備し、固形製剤の製剤設計の方法と技術を分かりやすくお話します。申し込み締め切りを、3月2日(金)まで延期致しました。

なお、ご案内の中で「本講習会は入社後5年から10年の中堅技術者を主たる対象」としましたが、入社後20年のベテランの方の参加希望も多くあり、研究者、技術者、管理者、あるいは年齢などに関係なくお申し込み頂いて結構です。まだ定員に余裕がありますので、毎日の業務に追われ部下の製剤技術教育にお困りの管理職の方に代わり、製剤設計の匠の心と技を伝授しますので、ぜひ本講習会への参加をお勧めください。

午前10時~12時30分 午後1時30分~4時 東京 大阪
第1回 製剤設計の考え方(北森信之) 粉砕・篩過
(横山豊和)
3/6(火) 3/8(木)
第2回 製剤設計の重要性とその具体例(平井真一郎) 造粒・乾燥
(大谷茂義)
3/20(火) 3/22(木)
第3回 製剤設計とデザインスペース(小倉敏弘) 打錠(片岡捷夫) 4/10(火) 4/12(木)
第4回 品質保証(三宅康夫) コーティング
(槙野正)
4/24(火) 4/26(木)
第5回 トピックス:OD錠(対馬勇禧) カプセル充填
(鈴木裕介)
5/8(火) 5/10(木)
第6回 難溶性医薬品の製剤設計(小林征雄) 包装設計
(土田拓生)
5/29(火) 5/31(木)

東京会場:砂防会館別館、大阪会場:毎日新聞ビルオーバルホール

講師プロファイル
1. 講師氏名 2. 現在の所属、役職 3. 元の製剤関係の所属、役職 4. 得意な製剤分野と要旨

  1. 北森 信之
  2. 沢井製薬㈱ 特別顧問
  3. 武田薬品工業㈱ 製剤研究所 副所長
  4. 好きで選んだ界面化学。製剤研究所で経験した部門の中で粉体科学が自分には最も合う分野であった。
    要旨:不均一系であるために、経験が重要で難しいと言われてきた固形製剤の処方化を科学的な考え方で、しかも易しく行うためにどうすればよいかを概説する。

  1. 横山 豊和
  2. ホソカワミクロン 知財・学術情報部 統括部長
  3. ホソカワ粉体技術研究所 粉体工学研究所 所長
  4. 薬物等の微粉砕、分級、造粒、複合化等による粒子設計加工による高機能化と特性評価。
    要旨:薬物の微粉砕ならびに分級は、製剤にとって無くてはならない粉体の高機能化技術である。

  1. 平井 真一郎
  2. テイカ製薬株式会社 技術顧問
  3. 武田薬品工業株式会社 製剤研究所 所長
  4. 生物薬剤学、経鼻吸収、固形製剤の処方化、工業化および工場生産。
    要旨:処方設計の際の問題点を如何に解決し、新しい製造技術を構築した実例の紹介。

  1. 大谷 茂義
  2. 武州製薬株式会社 生産技術ユニット 製剤技術グループ
  3. 塩野義製薬株式会社 摂津工場 固形製剤
  4. 得意な製剤分野と要旨:流動層造粒など造粒にかかわる処方設計、連続設備導入、製造条件の設定、生産への移行。
    要旨:44年間20数機の流動層造粒、連続押出し造粒を使いこなし、現場で体験したKnow How。

  1. 小倉 敏弘
  2. 日新化成株式会社 技術顧問
  3. 塩野義製薬株式会社 新薬研究所 製剤部門長
  4. 薬物の特性、患者の要因、有効性、安全性、使用性を考慮した経口固形製剤の設計と評価。
    要旨:製剤研究は、目標の設定、この製剤を創り、造ることである。そのポイントを伝えたい。

  1. 片岡 捷夫
  2. 無(2004年第一製薬退社)
  3. 第一製薬 製剤研究所長
  4. 固形製剤の新製品処方研究、既存品改良研究、工業化研究、治験薬製造。
    要旨:製薬企業での製剤化、工業化研究で経験した打錠に関する実用的、技術情報。

  1. 三宅 康夫
  2. 千代田化工建設株式会社ファインインダストリィ・1部 シニアアドバイザー
  3. エーザイ株式会社 理事生産技術研究所所長理事 美里工場工場長
  4. 製剤を“創る”と“造る”の実務と指揮を37年間。日本薬剤学会及び製剤機械技術研究会より受賞。
    要旨:幾つかの失敗と成果の経験から、重要なことを伝えたい!「日本製剤技術史」を上梓。

  1. 槇野 正
  2. 京都薬品工業(株)創剤研究部執行役員・創剤研究部長
  3. 武田薬品工業(株) 製剤研究所・ヘルスケア研究所 主席研究員
  4. 武田薬品・製剤研究(固形製剤)一筋40年の経験。
    得意分野は製剤設計から製品化まで、製剤工程では、特に造粒、打錠、コーティング技術。
    要旨:今回、コーティングにつき①水系コーティング(糖衣、フィルム) ②コーティング等のお話。製剤は、所詮「水との戦い」であり、そして勝利した。匠の技は、夢・執念・意地→追求かも知れません。

  1. 対馬 勇禧
  2. (有)アサクサ錠剤研究所 社長
  3. エーザイ(株) EMP研究室 室長
  4. 医療用医薬品および一般用医薬品の製剤設計、とくに口腔内崩壊錠
    要旨:進歩する口腔内崩壊錠の製剤技術の概要、および湿潤粉体打錠機の開発経験を紹介する

  1. 鈴木 裕介
  2. クリオカプス執行役員
  3. 塩野義製薬製剤研究所部門長
  4. 固形製剤の製造と物理化学的評価。
    要旨:演題 カプセル充填

  1. 小林 征雄
  2. 小林技術研究所 所長 明台化工股?有限公司(台湾)研究開発顧問
  3. 田辺製薬株式会社 製剤研究所・所長
  4. 経口固形製剤の製剤設計、溶出制御を中心とするDDS研究、生物学的同等な製剤の開発。
    要旨:難溶性薬物の吸収性向上と生物学的同等性に関し、方法論、新技術及び問題点を解説

  1. 土田 拓生
  2. 創包工学研究会
  3. 天藤製薬株式会社 福知山工場 主席 (退職06/12/28)
  4. 固形製剤の包装設計。製剤の特性を把握してそこに素材の能力を盛込めればいいですね。
    要旨:包装はあまり認識されないものです。でも商品を活かすかどうかの懐刀にもなります。

受講料:6日間12コマの講習参加費 95,000円(懇親会費を含み、前納制)
但し、本講習会は日本薬剤学会の会員以外は参加できません。会員(賛助会員、正会員、学生会員)でない方は、日本薬剤学会加入の手続きを済ませた後にお申し込み下さい。
申込者で、出席の都合が付かない場合は代理出席を認めますので、下記事務局まで事前にご連絡ください。なお、本講習会で70%(9コマ)以上、受講された方は修了証書を、上司宛に送付させて頂きます。
司会、懇親会には「製剤技術伝承委員会」の製剤のエキスパートが参加し、話題を提供します。講演資料は受講者に当日配布いたします。

注)カメラ等の録画・録音機器の持ち込みは禁止とさせて頂きます。